世界で一番愛した人
ご無沙汰しております。長らくお休みしておりました、kazuhaです。
作品を書いていないわけではないのですが…ただいまコラボ作品執筆もあり、リアルも多忙で、一番は私のメンタルがあまり良い状態ではなく…はぁー、なんか日々ツラいです…。
とりあえず、このまま放置も悪いので。忘れた頃のレラムといこうと思います(笑)
まだ、心は痛むけれど。
少しずつ心の傷も癒えてきて、いろんな事が想い出に変わろうとしてきた時…それはやってきた。
「あれ?キボム、なんかメールきてるよ?」
日本と韓国を行き来していて、ちょっと長く韓国で仕事をしてから日本の宿舎に戻ってきたその日。ジンギひょんがリビングにある共同のパソコンを開いて、ふとそんな事を言った。
僕のIDで開きっぱなしのそれを指さし、使い終わったらちゃんと閉じるんだよと軽くお説教。ごめんねと言ってから、僕はメールを開いた。
「え…」
開いて。
それから、震える手で閉じた。
どうして今更…。
「キボム、どうしたの?」
「ううん。なんでもないよ」
納得していないジョンヒョニひょんに気づかれないように普通にしていたけれど、日本の宿舎はジョンヒョニひょんとテミンと同室だからどうにも出来なくて…結局、つかまってしまった。
ほら、ちゃんと話して。ジョンヒョニひょんが真面目な顔で聞くから、ゲームをしていたテミンもやめて僕の横に座ってしまった。
どうしよう…。
「その…サイン会が、ね…」
「サイン会?なんの?」
「…レラひょんの…出版記念の、日本のサイン会…。まだ付き合ってた時に申し込んで…パソコンに当選メールが来て…」
「行きなよ!」
僕の言葉にかぶせ気味に大声をあげたのはテミンだった。真夜中って事もあり、慌ててジョンヒョニひょんと二人でテミンの口を手で押さえる。
ジタバタ暴れて、テミンは僕達から逃げた。しーってやったら、テミンもようやく気づいたみたいだ。こそっと、僕とジョンヒョニひょんに顔を近づけて話し始めた。
「だって。キボムひょん、まだ諦めきれてないでしょ?」
テミンの言葉に、僕はドキっとした。そんな事ないって言いたいのに、言葉に出来ない。
駄目だよ。僕には、ジョンスひょんがいるのに…。
「僕は会った方がいいと思う。キボムひょん、全然前に歩けてないもん。止まったままうじうじしてるの、そんなのキボムひょんじゃない」
「テミン…」
「…僕も、そう思うよ?キボム、ヒチョルひょんと話せてないでしょ?ちゃんと二人で話し合って、気持ちを整理した方がいいよ」
「ジョンヒョニひょん…」
二人の言葉に、僕はおさえていた感情があふれてきて…泣いてしまった。
あの日から、泣かないようにしていたのに。泣いたら、駄目になってしまいそうで怖くて。
だから、ジョンスひょんに逃げた。優しいジョンスひょんは、僕を泣かせたりしないから…守ってくれるから…。
狡いよね。最低だ、僕。
「仕事は?大丈夫?」
「前日夜公演あるけど、多分最終便には間に合うと思う」
「サイン会翌日は午後公演だから、早朝便で帰れば大丈夫だよね?飛行機のチケットも…オッケー!」
「うん…」
あんなに迷っていたのに、決まったらあっという間。チケット代払うよと言ったのに、テミンはいいの!の一点張り。いつの間にそんな可愛い事が出来るようになったのかな?
「会ってもらえなかったら…どうしよ…」
「大丈夫だよ」
「嫌われてたら…」
「もー!キボムひょん、寝なさい!そんな事考えないのっ」
前をジョンヒョニひょん、後ろをテミンに抱かれてベッドに寝る。ダブルベッドだけど、男三人で寝るには狭くて…朝気づいたら、テミンがベッドから落ちていた。
思わず笑ってしまった。え?なになにー?ってジョンヒョニひょんもベッドから落ちたテミンを見て、お腹を抱えながら笑いだした。
「うー、腰痛い!身体痛い!もう、キボムひょんのせいだからね!」
「…テミン。ちょっと」
ジンギひょん。顔、怖い。
Written by kazuha
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